新居浜・星越 山田社宅そぞろ歩き その2

新居浜の住友系企業に勤めた外国人向けの社宅、「西洋社宅」です。銅精錬に付随した煙害(亜硫酸ガス)を取り除くため、外国人技術者等を雇った際の宿舎として利用したそうです。庭の草を刈れば、神戸の異人街にいるような雰囲気です。

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今年の4月に、新居浜市に寄贈のあった社宅に入ってみました。まず、敷地の広さ、建物内部の大きさに驚き!!!今風にいえば、10DKぐらいでしょうか。
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一方、そのシンプルさも魅力です。豪農や大商人の旧家に残っているような派手な装飾は全くありません。内装の白壁が静謐な雰囲気を醸し出します。戦前の近代化を支えた人々の質素な気風、「浮利を追わず」とした合理精神を感じました。
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玄関は特に広く感じました、昔は多くの客を迎え入れたのでしょう。

訪れた当日は35度近くの猛暑日でしたが、家の中は暗く、ひんやりしており、まさに天然のクーラーです。高い天井、大きな窓、広い庭、周囲を囲む生垣など、全てが計算されて設計されているようです。

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星越駅の正面玄関の電灯です。その取付金具の造形に感激しました。大量生産ではできないもので、正に「美は細部に宿る」を体現していました。誰も意識しないような所に凝る、当時の職人の心意気に脱帽です。

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地元では、この星越界隈、山田社宅を一つの文化財として遺そうという機運が高まっています。我が国で、戦前の社宅街がこのような形で現存している例は無く、まさに最初で最後の取組みになると言われています。またと無い地域資源です。大いに期待したいものです。

H・Iでした。

by ehimeblog | 2010-08-03 08:00 | 東予地方の観光

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