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いきもの便り~エヒメアヤメ~

桜満開の日曜日、桜はおあずけして、エヒメアヤメでお花見と
松山市北条の腰折山に行ってきました。
みなさん、「エヒメアヤメ」ご存知ですか?
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「エヒメアヤメ自生南限地帯」として国指定の天然記念物に指定されている
丘陵の草地に生育する多年草で茎の高さが5~15センチと小さく可憐な花です。
※参考 愛媛県教育委員会天然記念物HPはこちら

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花が咲く4月上旬には、地元のエヒメアヤメ保存会の方々が受付をしている登山口(というほと登山ではありませんが)から5分ほど登っていくと開けた草地があり、そこにかわいい集団が見られます。
見るまでは、普通に見るアヤメを想像していたのですが、
野生の実物を見るとなんとも慎ましやかでいて可憐。「こんなにかわいいの?」って感じです。
野鳥のさえずりが聞こえ、春の陽気に包まれた腰折山で花をめでながらぼーっと。
なんと贅沢な時間でしょう。
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伊予節に「コカキツバタ」の名で歌われ、子規の俳句には「小包にこかきつばたのしほれたる」とあります。
また、「誰のためにこんな可憐な花を咲かせるのか」という「タレユエソウ(誰故草)」という民話にまつわるゆかしい古名もあるとか。
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このような、可憐な「エヒメアヤメ」も愛媛県のレッドデータブックでは「絶滅危惧種1A類」に分類されています。
※参考 愛媛県RDB HPはこちら

この可憐な姿を見られるのも、4月上旬から2週間程度。それも地元の方々の保護活動あってのことです。
後世に「エヒメアヤメ」を残すためにも、見に来る方々はマナーを守り、地元の方々の保護活動に感謝したいですね。

自然保護課 いきもの係でした。

☆過去のいきもの便りはこちら☆
サクラは咲く(3月29日)
カブトガニ(3月25日)
大山祇神社のクスノキ(3月18日)
笠松山(3月15日)
法華津峠(3月9日)
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by ehimeblog | 2011-04-14 12:15 | 愛媛の自然

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