★県立病院看護師ブログリレー(第3回)★
2013年 09月 26日
(愛媛県公営企業管理局総務課)愛媛県看護師採用担当久保です。
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さて、県立病院看護師ブログリレー第3回は、
県立中央病院新生児集中ケア認定看護師 西田 ありささんにお話を伺いました。
西田さんは、十全看護専門学校を卒業後、県立病院に就職されました。
就職以来NICUで勤務されており、現在、認定看護師の資格を取得し、3年目です。
お花が好きでフラワーアレンジメントにも通われており、中央病院敷地内にある花壇を見て心が癒されているそうです。
また、姪っ子が大好きな、子どもの気持ちがわかる優しい看護師さんです。
Q:勤務している県立中央病院の総合周産期母子医療センターについて教えてください。
A:当院は愛媛県唯一の総合周産期母子医療センターで、平成2年12月に周産期センターとして開設され、平成16年に総合周産期母子医療センターとなりました。平成25年には新病院に移行し、一人の患者さんに対するスペースも十分確保され、家族もゆったり付き添えるようになりました。
新生児部門は、NICU(新生児特定集中治療室):15床、GCU(回復治療室):30床から成り立ち、うちNICUでは24時間連続して重症新生児の呼吸・循環・代謝等の管理を行っています。愛媛県の基幹周産期医療施設として、すべての周産期医療機関と連携し、合併症妊娠・多胎妊娠・切迫流早産・胎盤位置異常・胎児異常などのハイリスク妊娠・分娩によって出生した新生児や出生体重1000g未満の超低出生体重児や先天異常など病的新生児を、24時間体制で受け入れています。
Q:新生児集中ケア認定看護師とは、どのような業務をしているのですか。
A:新生児集中ケアは、病態生理学的にみて、母体内環境から母体外環境に適応していくことが困難で、生命の危機にさらされている重篤な状態にあるハイリスク新生児の救命に医師と共に関わります。
また、出生後、新生児の生理学的安定化が得られ、急性期の成長発達を助けられるよう、個別的なケア方法の検討やNICUで過ごす環境調整などを行っています。
さらに、新生児がNICUに入院することで心理的な危機状態にあるご家族に対し、新生児との関係をうまく形成することができるよう支援しています。このような看護実践を通じて、看護スタッフへの指導・相談を行い、NICUでの急性期看護の質の向上に取り組んでいます。
Q:西田さんが所属するNICUの魅力ってどんなところですか。
A:NICUは、新しい命と向き合う場所です。ここでは、看護職として社会に貢献できるだけでなく、子ども達から生きる喜びや勇気をいただける場所だと感じています。
新生児の看護は、言葉で新生児自身が伝えられない小さなサインを読み取る力が必要です。その力をもって看護を行い、看護の効果や新生児自身の反応が読み取れた時の喜びは大きいです。また治療や看護の効果によって、新生児とご家族が笑顔で退院できた時や退院して大きくなり、ご家族が会いに来てくれ、元気な様子を見せてくれたときの喜びもひとしおです。
Q:西田さんがNICUでのやりがいを感じた具体的なエピソードを教えてください。
A:やりがいというよりも、自分が少しでも役に立てたのかもしれないと印象に残ったエピソードです。
私は、就職して2年目の終わりに、早産で出生した新生児を退院まで受け持つ機会がありました。その新生児は、結果的に亡くなりましたが、その後お母さんと会った際に、「入院中、医療スタッフが一緒に過ごしてくれた時間によって、自分は頑張ってこれた。これから、看護師になって、そんな風に人を支えるNICUの看護師となりたいと思っている。」という言葉をいただきました。
その方は、現在、看護師となり、ご実家の方の病院でNICUに勤務されています。
Q:認定看護師の責任は大きいですが、ストレス解消はどうしていますか。
A:仕事の事を休みなく考えると続かないので、時々旅行に行ったり、ふらっとお花の教室に行っています。昨年は先輩とカンボジアに行きましたし、最近では後輩とディズニーランドに行きました。
Q:これから認定看護師を目指す方に向けてアドバイスはありますか。
A:日頃の看護について気になることや、問題だなと感じること、もっと良くしたいと感じる内容について具体的に考え、書き残しておくと良いと思います。また認定看護師の研修は、一定水準の知識を持っている者として授業が進められますので、基礎的な知識を深めておくことが必要です。
Q:最後に、県立病院に就職して良かった点はどこですか。
A:看護について語れる仲間を見つけられたことです。私にはNICUでともに励んだ同期の仲間が5人います。今でも大切な仲間です。私が就職して辛い1年目、2年目を支えてくれました。仲間がいなければ辞めていたかもしれません。そして、同じように私達を支えてくれた尊敬する先輩や医師の存在がありました。今でも交流がもてていることがうれしいです。
今現在では、新人の時にいた同期の仲間は、同じ部署にはいません。
しかし、私の話に耳を傾けてくれる多くの同僚がいて、一緒に看護について語れる時間は何より充実した時間です。
また、困った悩みを嫌な顔せず、いつでも話を聞いてくれる医師に助けてもらいながら仕事ができることはとても良かったなと感じられる時間となっています。
以上、県立中央病院 新生児集中ケア認定看護師 西田 ありささんにお話を伺いました。
次回(第4回)は、
県立新居浜病院 脳卒中リハビリテーション看護認定看護師 木坂 理絵 さんにお話を伺う予定です。
お楽しみに。
愛媛県公営企業管理局総務課でした。
by ehimeblog | 2013-09-26 12:59 | 愛媛の保健・医療・福祉