自転車と美術館と私…その3(今治市大三島美術館、村上三島記念館)
2014年 07月 09日
大三島にサイクリングに行くと大山祗神社に寄って交通安全の祈願をします。今年6月には、神社の特設会場において市川海老蔵さんがしまなみ歌舞伎を演じました。
天気の良い週末は、サイクリストのほか自家用車やバスで訪れる観光客、散策に来た近所の人などで大変な混雑ぶり。
近くにある道の駅のサイクルスタンドに自転車を置き、境内で記念写真を撮りました。
塵一つない掃き清められた社務所はパワースポットの聖地にふさわしい雰囲気。清々しい気持ちになります。
参拝してお守りを買う人も多く、サイクリストにはヘルメットに貼れる交通安全祈願の小さなお守りが人気でしたYo。
昼食は大山祇神社から自転車で数分走ったところにある「よし川」で三食丼定食(1650円)を注文。
大葉にのった濃厚な卵に職人が指で軽く固めたわさびが添えられ、卵を取り囲むようにウニやいくら、イカがバランスよく盛り付けされています。
割り箸の先にわさびを少し多めに取り、付いたままウニのあたりに箸を差し、ウニをこぼさないよう気を付けながらごはんを引き上げ一気に口へかっ込みます。
ぬるっとしたウニの食感と優しい甘みが広がり、だしが染み込んだご飯がほどよく混じり合う頃、わさびがつーんと鼻から抜けました。
熟練の板前が振る舞う風格ある一品。
大山祗神社に隣接する今治市大三島美術館は、葛飾北斎や歌川広重など日本画家の作品が展示されています。
昭和61年の開館で、1階ホールの休憩コーナーは天井の高さまで大きな窓で占められ、借景により季節の移り変わりを感じることができます。
作品はブログではご紹介できませんが、加山又造の「火の島」は圧巻です。
燃えるような紅色の海は血に見え、うねる天空にそびえ立つ島は溶岩が流れ出たように赤黒く、凄まじいエネルギーが渦巻いています。
現代日本画の力強さを見せつけられました。
大三島美術館を出ると塩アイスが食べたくなったので海沿いにある「伯方の塩」大三島工場に寄りました。
売店が併設されている工場の入口には、金属の円筒管を6つ揃えて吊るした鐘が置いてあります。
のど自慢に出てきそうなこの鐘を木製のハンマーで左から順番に叩くと「は、か、た、の、しお!」とコマーシャルでおなじみのあの力んだメロディが聞こえてきます。
家族で来た観光客が「おー、ほんとに聞こえる聞こえる」と言いながら楽しそうに叩いていました。
1つ300円の塩ソフトは、ほどよいなめらかさで老舗の塩メーカーにふさわしい上品な姿。
歯ごたえのあるウェファーは意外においしく、脇役とは思えないクセになる味でしたYo。
塩ソフトでさっぱりした後は、多々羅しまなみ公園のすぐ近くにある村上三島記念館へ。
昭和57年に上浦町歴史民俗資料館として開館し、村上三島の作品はもとより著名な現代書道家の書作品も数多く収集されています。
館内は3つの展示室に分かれ、当時のアトリエを再現した部屋のほか、ミュージアムショップには筆や万年筆、関係書籍などが販売されていました。
第1、第2展示室は現代書道家の書作品が中心で、一番奥の第3展示室は村上三島の作品が四方にずらりと並んでいます。第3展示室の村上三島の作品はブログでご紹介できます。
天井の高い、しんと静まり返った室内で整然と書かれた篆書(てんしょ)や楷書、草書体など様々な書体の作品を眺めていると村上三島と向かい合っているようで心が癒されました。
つづく
今治支局総務県民室でした。
by ehimeblog | 2014-07-09 13:28 | 愛媛のイベント