トラフグ稚魚を放流しました
2014年 07月 04日
栽培資源研究所では、近年漁獲量の減少が著しいトラフグの資源増大を図るため、平成13年度から種苗の放流や放流魚のモニタリング調査を実施しています。西条市の地先は、県内最大の干潟が広がっており、天然のトラフグ稚魚の生育場となっていますが、近年はその分布量が極端に減少しています。
放流効果を調査するため、今回放流したトラフグ稚魚は、はんだこてでトラフグの背中の部分を小さく焼く「焼印標識」と、ハサミで胸鰭をカットした「胸鰭切除標識」を付けて放流しました。
放流したトラフグ冬まで燧灘にとどまりますが、水温の低下に伴い、伊予灘、豊後水道まで移動していきます。その後、成長に従って東シナ海を含む広い海域を回遊しますが、親魚に成長したトラフグは、稚魚期を過ごした燧灘に帰ってくることが知られています。
多数の放流した稚魚が、4年後に写真の様な立派な親魚に育って、燧灘に帰ってくるよう期待しています。
〇上島町弓削島沿岸で漁獲された全長53cm、3kgのトラフグ親魚
農林水産研究所 栽培資源研究所 東予駐在でした。
by ehimeblog | 2014-07-04 11:41